前回の記事に続き、はじめて裂(きれ)選びをしたの話の続きです。
裂(きれ)とは何かや、制作する掛軸の種類については前回記事をご覧くださいませ(はじめての裂(きれ)選び その1)。
掛軸をプレゼントする相手を想像してみる
今回は、掛軸をプレゼントする相手を変えて、裂を選んでみよう~☆というお話です。
前回のコンセプト。
- プレゼントする人 ⇒ 父。昭和一桁生まれ。頑固。
- 飾る場所 ⇒ 砂壁・床の間あり、の古い木造一戸建て。
- 本紙⇒書作品。無骨な漢字。1文字or2文字
折角なので、母用に考えてみようと思いました。
不要なエピソードも含めて、妄想してみます…
- プレゼントする人 ⇒ 母。昭和二桁生まれ。お調子者。
- 飾る場所 ⇒ 畳敷き・クロス張り、の比較的新しい住宅。
- 本紙⇒書作品。漢字かな交じりの書(文字を読むことができる書)。
結果はこちら。
←「大人の女子力」を意識してみました…
【お詫び】
写真の技術が今一つで、裂地の特徴があまり伝えられません(例えば、真ん中の裂の文様やサイズ感が再現できておりません)。
裂地には、色味だけでなく柄や光沢など、写真の100倍も奥深い美しさがあります。
魅力を伝えられるよう精進したいと思います。しばしご容赦ください。
裂の配置を考えてみる
3色決めたので、前回の記事同様、前述の画像データを繰り返しコピペして、パソコン(Adobe Photoshop)で6通り組み合わせてみました。
今回は、①を目指して作ってみたのですが、並べてみたら②と③も良い感じがしました。
ただし、素朴な風合いの白っぽい裂は、少ない面積部分にアクセントとして配置するにはインパクトに欠けるので(前回の記事と同じ理屈です)、やはり⑤と⑥はグッとこないです。
色味は同じでも、もう少し光沢が強い等の生地であれば、良くなるかなぁ。
本紙をおいてみる
ではここで、本紙を配置してみます。
母にプレゼントしようという前提で、文章を読むことのできる漢字かな交じりの書を置いております。書作の内容はまだこれから検討する予定ですが、今の段階では、文字数と雰囲気をみようとして配置してます。
ぱっと見、前回の記事の漢字2文字作品と比べると本紙作品の余白が目立ちますね。
文字サイズが小さいので、鑑賞するとき、人に近寄ってもらうひと工夫が必要かもしれません。
本紙が繊細な内容なので、周りを濃い色にした方が作品がフィーチャーされる(作品が浮き上がってみえる)ので、私はこの中で①が好きです。
裂の選定時にはそこまで考えていなかったものの、結果的に上手くハマったぜ、と自己満足。
この考え方でいくと、⑤も良く見えてきます。
ところで、本紙を置いた結果については、私は④⑥が今ひとつだと思っています。
理由は、柄が文字と干渉しあってごちゃごちゃした印象をうけるから。
気になってしまう‥‥
周囲の意見を聞いてみる
結果発表~☆
前回同様、家族友人による有効票数5票(皆、掛軸には詳しくない人々です)。
スマホ・タブレットの小さな画面で見てもらいました。
なんと今回、票が1票ずつばらけてしまう結果になりました。
人の好みは色々なのだと気づかされました。
また、小さい画面でぱっと見の印象で選んでもらっているので、色紙の文字も模様の一部として評価してしまい、鑑賞しようという気持ちにならないかもです。
ちなみに、母は②が好きだいうことでした。
クライアントの言うことが一番!この後②のデザインで制作していこうと思います~